EAの評価における「ドローダウン率」の重要性ーあまり意識しない復帰の難易度？

リスク管理の指標

ドローダウン率は、EAのリスク管理能力を評価するための主要な指標です。高いドローダウン率を持つEAは、投資資金が一時的に大幅に減少する可能性が高く、リスクが高いと見なされます。逆に、低いドローダウン率は、安定した運用が期待できることを示唆します。

心理的負担

ドローダウンが大きいと、トレーダーが心理的に負担を感じやすくなります。大きなドローダウンが発生した場合、EAに対する信頼が揺らぎ、EAの利用を中止するか、設定を変更する可能性が高まります。特にプログラムの中身がわからないEAを使い続けることは、経験上無理だと思います。その意味で、ドローダウン率を考慮したEAの評価は非常に重要です。

復帰の難易度

ドローダウンが大きければ大きいほど、その後に元の資産レベルに戻るのは難しくなります。

たとえば、50%のドローダウンが発生した場合、元の資産レベルに戻るためには100%の利益を上げる必要があります。これに対して、10%のドローダウンであれば、約11.1%の利益で元に戻ります。

70%のドローダウン

• 残高：100万円 → 30万円
• 回復に必要な利益率：

50%のドローダウン

• 残高：100万円 → 50万円
• 回復に必要な利益率：

20%のドローダウン

• 残高：100万円 → 80万円
• 回復に必要な利益率：

10%のドローダウン

• 残高：100万円 → 90万円
• 回復に必要な利益率：

このように、ドローダウンの大きさは復帰の難易度を大きく左右します。

リスク管理の重要性

このようなドローダウンと回復率の関係から、以下のことが分かります：

• ドローダウンが大きくなるほど回復は指数的に困難になる。
• 小さな損失で留めることが、資産の長期的な成長には非常に重要。

EAの安定性の指標

ドローダウン率が低いEAは、相対的に安定したトレードパフォーマンスを提供できる可能性が高いと考えられます。安定したEAは、長期的に信頼できる収益を提供する傾向があるため、評価の際には重要な要素となります。